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この場所の物語
磐梯町駅の木造駅舎を出ると、すぐそこに山がある、というのが、この町の基本的なぐあいなんですよね。
慧日寺が開かれたのは平安の初め、807年のことで、寺僧と僧兵が山を埋めていたその記憶が、龍ヶ沢湧水の冷たさや、慧日寺跡の石組みにひっそり残っているんです。道の駅ばんだいの農産物直売所でものを選んでいると、そういう古い時間と、ふだんの買い物の時間が、ふしぎに重なって感じられる。
磐梯山ゴールドラインを車で上がっていくと、1816メートルの山が、どこまでも続く緑のなかに入り込んでいくような感覚があって、山岳信仰の地として人が集まり続けた理由が、すこしわかるような気がします。猫魔ヶ岳の斜面にはアルツ磐梯のゲレンデが広がっていて、信仰と産業とリゾートが、同じ山の斜面に積み重なっているのが、この町のおもしろいところです。
PC一台で仕事をしながら長く滞在するにも、旅の途中に一泊するにも、磐梯山慧日寺資料館でゆっくり発掘遺物を見て過ごす半日があるにも、どの入り方でも受け取れるものがある、そういう土地なんだと思います。
泊まるなら
一日では、たぶん足りない。
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