産地の仕事
奈良県 奈良市
奈良 墨と筆の工房
Nara Ink and Brush Workshops
まちとなりわい · TOWNS & TRADES
煤と膠を練る製墨の作業場が市内に残り、にぎり墨づくりや筆の穂首づくりを試せる店がある。
この場所の物語
墨は油を燃やして採った煤に膠を混ぜて作るもので、奈良市の中には製墨の作業場がいまも残っています。練って型に入れるという工程がそこで続いていて、にぎり墨といって練ったばかりの墨を握らせてくれるんですよ。温かいうちに握るので、その形がそのまま乾いて残ります。
筆のほうは、穂首づくりを試せる店が市内にあるんですよね。毛を揃えて根元を固めるところまでを自分の手でやりますし、製墨の職人は少数で後継者の募集も出ているそうです。市街の産地としては規模の小さいまま続いてきていて、墨作りは冬の仕事で膠が傷まない寒い時期に集中します。
作業場が動く季節が、そこで決まっていることになるんですよ。墨は使えば無くなるのに道具としては何百年も残るので、作った墨が古い墨としてあとから売られることもあります。つまり10年20年先に評価される仕事をしているわけで、急がない理由が材料の側にあるという珍しい産地です。
泊まるなら
一日では、たぶん足りない。
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