温泉
この場所の物語
水田のあいだをすこし歩くと、公民館と一体になった小さな建物が見えてくるんです。それが大坊温泉で、1967年に黒鉱を掘ったら湯が湧いてしまった、というのがはじまりなんだなあ。ふしぎな成り立ちでしょう。住民が出資して協同組合で運営しているから、ここに泊まるということは、集落の日常にそっと混じることに近い。
塩化物泉の湯は体によくなじんで、浸かるほどにじんわりあたたかさが広がっていくんです。長期滞在や湯治にも対応しているから、ふだんの暮らしをここに置いてみたい人にも向いている場所だと思う。歩いて集落を見渡せば、農村の時間がそのまま流れていて、都会のリズムがすこしずつほぐれていく。
訪日客にとっては、観光地として整えられていない素の日本の集落と湯が同時に体験できる、ちょっとめずらしい場所なんです。
泊まるなら
一日では、たぶん足りない。
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