魚介の料理
佐賀県 佐賀市
むつごろうの蒲焼
さちとあじ · FOOD & DRINK
干潟を跳ねる魚を開いて焼く。泥の中の生き物とは思えない味になる。
この場所の物語
泥の上を跳ねていたものが、こうなるとは思いませんでした。有明海は干満の差がおよそ6メートルあって、潮が引くと広い干潟が現れます。そこに棲む魚介を、地元では前海もんと呼ぶそうです。むつごろうは鰓と皮の両方で呼吸ができる魚で、潮が引くと巣穴から出てきます。
日本では有明海と八代海の一部にしかいないそうです。産卵は5月から7月で、旬もその頃から8月までになります。引き潮のときに、むつかけという昔からの漁で釣り上げます。板に膝をついて、鉤の付いた糸を干潟へ投げる漁で、見ていると競技のようです。
生きたまま素焼きにして、そのあと甘辛く炊きます。活きのよさが要るので、この時期にしか食べられません。皿に来たものは黒く光っていて、川の鰻に少し似た味がしました。有明の干潟は、見わたすかぎり広がっています。干潟のほうを見てから食べると、味の受け取り方が変わってくるんですよ。
泊まるなら
一日では、たぶん足りない。
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