温泉
この場所の物語
二本の川が合わさるところに、湯がある。ぬるい、とおもうくらいの温度で、それがまたちょうどいいんですよ。38度から40度というのは、体に馴染みながらじわじわと染みてくる感じで、長く浸かることができるんです。肌がするりとなめらかになるアルカリ性の湯は「美人の湯」とも呼ばれていて、ふしぎと出たあとも温かさが続くんだなあ。
開湯の伝説には徐福の名前まで出てくるくらい、古い時間がこの土地には積み重なっています。英龍温泉という共同浴場で地元の人と肩を並べて浸かると、湯治場だったころの空気がまだここにあるとわかるんです。長く滞在したい人には、ぬる湯でゆっくり時間をかける生活がそのまま用意されているようで、うれしい場所です。
訪日客にとっては、ゆったりした温度の湯に体をゆだねるという、日本ならではの時間の使いかたを体験できるところでもあります。盆地の静かさの中を、すこし歩くだけで、ふだんの自分にもどれる気がするんです。
泊まるなら
一日では、たぶん足りない。
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