温泉
この場所の物語
湖面から、すっとした空気が来る。 尾上温泉は、琵琶湖の北のほとりにひっそりとある冷泉なんです。熱くない湯というのは、からだにゆっくりしみこんでいく感じがして、ふしぎと長く浸かっていられるんだなあ。アルカリ性の単純冷鉱泉は、刺激がすくなくて、ふだんつかれているひとにはむしろちょうどいい。
旅館紅鮎は昭和三十年代からこの場所を守ってきた旅館で、湖畔に泊まるということの静かなよろこびを、そのままのかたちで伝えてくれているんです。長期で滞在するひとには、湖と冷泉と静寂が三つ重なるこの場所が、生活のリズムをゆっくり整えてくれるかもしれない。
旅館が二軒しかないというのも、ここでは長所に感じられる。訪日客にとっては、琵琶湖をこんなに近くで、こんなに静かに歩ける場所は、なかなかないと思うんです。
泊まるなら
一日では、たぶん足りない。
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