漬物・発酵
滋賀県 高島市
鮒ずし
さちとあじ · FOOD & DRINK
琵琶湖の鮒を塩と飯で長く漬けて乳酸発酵させる。薄く切り、飯ごと少量を食べる。
この場所の物語
酢を使わない、いちばん古い形のすしなんですよね。乳酸の発酵で酸っぱくなるので、そもそも酢が要りません。びわ湖にしかいないニゴロブナを、まず塩で二、三か月漬けます。洗って干して、今度は飯と重ねて樽に詰め、重しをかける。滋賀県の高島や湖北に、古くから伝わってきたものになります。
ふたを開けたとたんに、強いにおいが立ちのぼります。慣れない人には、かなり強いにおいだと思います。ところが切ってみると、身は飴色で、しっとりしています。薄く切って1枚を口に入れると、においで身構えていたぶんだけ、味が静かで驚くんですよ。チーズに似ていると言う人もいます。
湖の魚を、湖のそばの家が、時間だけを使って保存してきた食べものです。冷蔵庫が来る前の知恵が、そのまま残っています。寒を越すと発酵がゆるやかになり、正月のころに骨まで柔らかくなる。漬けた飯も一緒に器へ添えます。1枚めでやめる人と、2枚めに手が出る人に、はっきり分かれます。
泊まるなら
一日では、たぶん足りない。
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