温泉
この場所の物語
湯船にふたつの源泉がならんでいる、というのは、ちょっとふしぎな体験なんですよ。片方は単純温泉で、もう片方は炭酸水素塩泉。浸かりくらべると、肌ざわりがすこし違うのがわかるんです。京都竹の郷温泉は、洛西ニュータウンのまんなかにあって、まわりはふだんの暮らしの気配がただよう住宅地なんですよ。
嵐山や嵯峨野がバスですぐのところにあるのに、ここ自体はとても静かで、観光地の熱気とはべつの時間が流れているんだなあ。ホテル京都エミナースに泊まると、朝も夜も湯に手が届く距離で暮らすような感覚になるんです。長く滞在するなら、駅からバスが出ていて送迎もあるから、荷物をおろしたあとは街へ出るのも戻るのも気がるなんですよ。
鈴虫寺や桂離宮を歩いて疲れた足を夕方の湯でほどく、そんな一日の輪郭がすっと浮かぶんです。訪日の旅人にとっては、京都の「観光地ではないほうの顔」にふれられる場所として、ここはすこし珍しい入口になるんだなあ。
泊まるなら
一日では、たぶん足りない。
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